双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました

「ごめん、さっきの訂正」

「えっ?」

 コソッと囁いた彼は、さらに私との距離を縮めた。

「今の星奈は可愛いより、綺麗って言葉が似合うよ」

「なっ……!」

 思わず足を止めた私を、星斗と星七は不思議そうに見た。

「どーしたの? ママ」

「あ、ううんなんでもないよ」

 すぐさま歩を進めたけれど、心を乱されたことは優星君にバレバレだったようで必死に笑いをこらえている。

「優星君?」

 ジロリと睨んでも、「ごめん」と謝る彼の口もとは緩んだまま。

「やっぱり星奈は可愛いな」

「本気で言っているって信じられないよ」

「本心だよ。出会った頃からずっと思っている」

 甘い囁きになにも言えなくなる。

「だめだな、口が止まらない。俺、自分が思っている以上に今日が楽しみだったみたいだ。今、こうして星奈と星斗、星七と出かけられているのが夢のようで嬉しくてたまらない」

 言葉通りにあまりに彼が嬉しそうに言うものだから、胸が苦しくなった。

 それからレストラン街で双子リクエストのオムライスを食べた時も、本当に優星君は終始幸せそうだった。