双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました

「早く来て正解だったな」

「そうだね」

 ここはよくテレビでも特集されているところで、一度来てみたいとずっと思っていたから嬉しい。
 それにたしか広いおもちゃ売り場もあったはずだから、双子も大喜びするだろう。

 案の定、おもちゃ売り場に着いた途端、星斗と星七は大興奮した。

「ママ、あっち!」

「パパ、せなはあれがみたい」

 ふたりともわたしたちの手を引き、それぞれ行きたい場所を指さした。

「じゃあ一度別れようか」

「そうだね」

 ひとりで双子をおもちゃ売り場に連れていったら、どっちが先に選ぶかで揉めるから、優星君がいて本当に助かる。

 私は星斗につき、一緒にミニカー売り場や戦闘ヒーローグッズ売り場を見て回る。あまりの多さに星斗はどれにするか決めかねていた。

「どーしよママ、どれがいいの?」

 ひとつに絞り切れずに、軽くパニックになっている。

「そうだね、パパや星七とも遊べる車はどう?」

「ブーブ?」

「うん」