双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました

「ごめんね、起こさなくて。さっき、優星君を起こさないように寝室を出たんだけど、その時のふたりが両手で口を抑えて、声を出さないようにしている姿が本当に可愛くいて」

「なにそれ、見たかったな」

「私も見せたかった」

 きっと優星君は、双子のそういった些細な一コマも見逃したくないんだよね。

「休日は双子が起きたら、どんなに熟睡していても優星君を起こすから覚悟してね」

「心しておくよ」

 朝食の準備をしながらお互いクスクスと笑ってしまう。

 双子だけじゃない、私も休日の朝からこんな風に優星君とゆったりとした時間を過ごしたい。
 心しておくと言っていたし、これから休日は双子と一緒に私も優星君を起こすとしよう。

 それから朝食を四人で食べて、出かける準備に取りかかる。
 双子の着替えは優星君にお願いし、私は持ち物をバッグに詰め込んでいく。

 いつ服を汚すかわからないから着替えとお手拭き、それにタオルと…と、入れていったらバッグはいつもパンパンになる。
 最後に四人で戸締りを確認して家を出た。

「よし、じゃあ行こうか」

 車を発進させた彼はさっそく双子が好きな曲を流してくれた。