双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました

「俺のせいでつらい思いをさせたのに、星斗と星七を産んで育ててくれたことに感謝している。星奈が産む決心をしてくれなかったら、俺は双子と会うことができなかったんだから。……本当にありがとう」

「優星君……」

 昔と変わらない彼の優しい人柄に触れて、目頭が熱くなる。

「四人で過ごす時間をたくさん作ろう」

「……うん」

 私も家族四人で楽しく過ごしたい。星斗と星七に父親と母親がいる当たり前の幸せを感じてほしい。

 私たちが食事をしている間、星斗と星七は明日どこに連れて行ってくれるのかで盛り上がっていて、それは優星君とお風呂に入っている時も、ベッドに入ってからも続いたようだ。

 寝るまで優星君に明日が楽しみだと話していたらしい。

 双子があまりに楽しみにしているものだから、明日連れていってがっかりされないかと心配する優星君には悪いけど、つい笑ってしまった。

「まだ寝ないのかな」

 すやすやと気持ちよさそうに眠る双子の隣で寝がえりをうち、時間を確認すると夜中の一時になろうとしていた。