双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました

「星奈のハンバーグはうまいから楽しみだ。星斗、星七。パパ着替えてくるから手を洗っておいで」

 廊下の途中で降ろすと、双子は元気よく返事をして洗面所に向かった。

「じゃあ着替えてくる」

「わかった、準備しておくね」

「あぁ」

 去り際にナチュラルに私の頭を優しくひと撫でして、彼は寝室のある二階へと上がっていった。
 部屋のドアが閉まる音が聞こえたと同時に深いため息が漏れる。

「もう、不意打ちは反則だよ」

 一緒に暮らし始めてからというもの、優星君はふとした瞬間に触れてくる。その度に私はドキッとさせられ、心を乱されていた。

 すべての問題が解決をしてから気持ちを伝えようと思っていたけれど、いつかドキドキしていることに気づかれ、私の気持ちがバレそうで怖い。

「ママー、おててきれいしたよー」

「ごはんは?」

「あ、ごめんすぐに用意するね」

 洗面所から戻ってきた双子に声をかけられて我に返り、急いでキッチンへと戻る。

 双子にも手伝ってもらっていると、着替えを終えた優星君も加わり、四人で夕食の準備を進めていく。

「パパ、こっぷもってきた!」

「じゃあ並べられるか?」

「うん、できる!」