君は臆病だから、僕が手を引いて暗い道を進むよ
君はとても笑顔が素敵だから、些細なことで笑い合いたいな
君の瞳には誰が写っているの?その答えはまだ聞けないままで
僕も君と同じ臆病だと知ったのは最近の話です
きっと僕は君のことが好きなんだ
きっとこれはありきたりなラブソング
だけど精一杯の「大好き」を君に伝えるために歌うから
きっと僕は君のことを愛してるんだ
きっとこれはちっぽけなラブソング
だけど君のことを想うと「好き」という言葉しか出てこないんだ


琴葉ちゃんの頬が赤く染まって、マーガレットたちが俺をチラリと見てニヤニヤする。俺は琴葉ちゃんのその可愛い表情しか見れなくて、琴葉ちゃんの口元が小さく動くのをずっと見ていた。

曲が終わり、琴葉ちゃんがイヤホンを外す。そこにあった表情は、さっきの暗い顔なんかじゃない。いつもの優しい顔の琴葉ちゃんだ。

「ごめんなさい、待たせてしまって。行きましょう」

琴葉ちゃんが笑って俺たちに言う。俺たちも笑って「行こう!」と言った。