「そんな真っ直ぐこっち

見られると俺ダサいじゃん・・・」

なんて言って布団に潜る。

「好きな子に自分がしてない事を

他の男がやってたら

そりゃ嫉妬もするだろ。」

俺が黙っていると翔が

「お兄ちゃんなんだと」

そう言った。

俺は布団から出て翔の方を見る。

「兄だったら妹を苗字で

呼ぶのおかしいだろ?」

確かに。

ましろんは翔のことを

翔兄と呼んでいた。

「兄弟なら恋愛関係に

発展はしないから安心しろよ。」

「うわー・・・俺さらにダサいじゃん

消えてなくなりたい・・・」

ブツブツと俺が言っていると翔が

「お前、めんどくさいな

誤解を解いたら解いたで・・・」

翔の言ってることは

正しいので何も言えない・・・。

「あぁーこんなんじゃ、

ましろんに嫌われるー・・・」

そんなことを言ってると

「じゃあ嫉妬深いのは

隠しとくんだな。」

翔はサラッと言った。

「そうですね・・・」

俺がそう言うと翔は

「じゃあまた明日」

と言って帰って行った。

次の日。

今日は元気で俺は朝から

ウキウキしていた。

母さんからは

「大人しくしときなさいよ」

と釘を打たれ、

父さんからは

「楽しんできなさい」

そう言われた。

なので俺は父さんの

言葉通り楽しむことにした。

翔と熱いコンクリートの坂を

登っていると

ましろんの姿を見つけた。

「まーしろん!」