だが、そんな事を考えても

今が変わる訳では無い。

俺はこれから真城のお兄さんが

守りたかったであろうものを

近くで見守ろう。

そう思った。

そして俺は

「今まで頑張ったな。」

そういうと真城は

何も言わなかったが、

その表情はとても柔らかく感じた。

そして俺はもうひとつ疑問に

思っていたことを聞いた。

「なんで俺には敬語なの?」

そう聞くと真面目な顔をして

「タメ口でいいと

言われてないので。」

そう言った。

なので俺は

「じゃあタメ口でよろしく」

そう言うと

「わかった」

とだけ帰ってきた。

ついでに先輩と呼ぶのも

やめて欲しいと言うと

少し困った顔をしてその後

こちらの顔色を伺いながら

「翔兄?」

なんて言うから

「んー?」

と返事をすると安心した顔をしていた。