松尾の部屋の前。 十五階建てのマンション。 七階の五号室。 「私、ここで待ってるから」 玄関のドアを開けた松尾にそう言った。 「なんで?」 え? なんで、って。 「だって松尾、 私に渡したいものを取りに来たんでしょ?」 「あぁ…… それ、少し時間がかかるから中に入って待ってて」 「え……」 えぇっ⁉