今日もお兄ちゃんの一途な恋に溺れる。

「あっ」


くすぐったいけど、なんだか幸せ。


だってこんな広い校舎の中で偶然、兄に会えるなんて。


それだけでも凄く嬉しいのに、こんな風に褒めてくれるんだもん。


こんなことで簡単に有頂天になっちゃう私ってやっぱり超がつくほどのブラコンなのかな。


「あれ、でもどうして私が告白されてるのがわかったの?」


「んー、それは秘密」


シレッとかわされたから、ますます気になる。


「えー、なにそれ。教えてよっ」


「別になんだっていいだろ」


兄の腕を引っ張って何度も何度もしつこく尋ねた。


思いあたることがあったから、どうしても確かめたくて。


「わかったよ、チーにはかなわないな」


彼はついに根負けしたのか白状した。


「親切なお友達が教えてくれたんだよ。それで心配になって駆けつけてきた」