今日もお兄ちゃんの一途な恋に溺れる。

兄がこの写真を壁紙に設定したんだけどちょっと恥ずかしいかも。


すると、彼はニコニコしながら顔を近づけてくるのでびっくりした。


「アドレスを交換するだけだよ」


「うっ、は、はい」


だからってどうしてこんなに近づくんだろ。


彼のニヤけた顔を見たら背筋がゾゾッとして一歩後退りした。


彼はなおも詰めよってきて私のスマホを持っているほうの手首を掴んできた。


「キャッ」


「え、ちょっと待って。キミの兄貴って」


私のスマホを覗きこんだ彼は目を見開き固まっている。


「翔くんのこと知ってるんですか?」


「……」


「あの」


彼は小刻みに震えだしたから、訳がわからない。


それに、どんどん顔色が青ざめていく。


「ごめんなさい、さっきの告白はキャンセルしてください。じゃあ僕はこれで」