今日もお兄ちゃんの一途な恋に溺れる。

こんなにも切なくて甘い顔をする彼はズルい。その強い気持ちにぐいぐいと引きこまれていく。


「次はここにしてもいい?」


首筋をツーッとなぞりながら尋ねてきたから、ビクッと身体が震えた。


「そ、それは……」


ダメって言おうとしたけど、彼は返事を待たずに私の耳から首にかけて唇を押しあててきた。


「ン……」


失神してしまうんじゃないかと思うほど頭がクラクラする。


大きな体が覆いかぶさってきているけど、不思議と重くはなかった。


彼は体重をかけないように注意しながら私を抱きしめているようで。


もしかしたら、こういうこと兄は初めてじゃないのかな。でも慣れていたらやだな。


翔くんの身体は熱くて、抱きしめられると心地いい。


胸がドキドキして声が出そうになるのを必死に我慢していた。


「チー」


でも強く抱きしめられると、どうしても吐息が漏れてしまう。


「ふぁ……」