今日もお兄ちゃんの一途な恋に溺れる。

2日ぶりに会っただけでこんなになっちゃうなんて……恥ずかしい。


だけど彼が帰って来てくれなくて2日間会えなくて、こんなに寂しかったんだって改めて気が付いた。


私の方こそ翔くん不足で情緒不安定になっちゃってるのかな。


自分の感情がこんなにコントロールが効かなくなってて怖いよ。


無意識に握っていた彼の手を引き寄せると自分の顔に近づけていた。


「翔くん……もう……離れたくない。ずっと翔くんに触れてたい」


小さくそう言ってそっと彼を見上げた。


すると彼はびっくりしたように目を見開く。


「……っ」


自分からこんなことを言うなんて、ほんとに私どうしちゃったんだろう。


「千桜、ちょっとこっちへ」


その時、歌ちゃんが私の肩をグイッと抱いて兄から引き離した。


「あっ、お兄様、千桜朝から体調がわるいんですよ。だから顔が真っ赤なんです。
さっきも倒れそうだったみたいで。
だから、保健室に連れて行ってもらえますか?」