「そういう湯川くんは傘もちろん持ってるよね?」 「いや、君原さんにここまで言っといて持ってなかったらおかしいだろ」 たしかに。 そんなこと言える立場じゃないもんね。 「あ、そう言えばこの前借りた傘いつ返せばいい?」 いつ、そのことを話そうか迷っていたが、ようやく切り出せた。 湯川くんも急かしてくれればいいものを、なにも湯川くんからはアクションがなかった。