あのあと聞いた話によると、御影さんが保健室にいた理由はこうだ。


私になにかあればすぐに連絡───銀くんとはそういう決まりになっているらしく。


私を保健室まで送ってくれた銀くんからの連絡を受け、御影さんも保健室へ到着。


寝顔を見ているうちに睡魔に襲われ、悪びれもせずベッドに入り込んだ……という流れだ。





そしてその日の夜……私は悶々としていた。



「う~~ん……」

「なに唸ってんだよ」

「……ちょっと考え事を」

「ふーん」



この関係がなんなのか、考えたところで答えにたどり着ける気がしない。

考えてわかるほど、御影さんのことをよく知っているわけじゃないから。


つまり、よく知らないからあれこれ考えが巡るわけで。

だったら彼のことをもっと知れば、色んな疑問も払拭されるかもしれない。



よし───!



「私、ホワイトターミナルの御影さんの部屋に行ってみたいです」

「は?」

「最上階にあるんですよね? 銀くんが言ってました」

「あるけど。なんだよ急に」