「ん、ぅ……」



頭を引き寄せる御影さんの手首を、私も掴む。

掴んだところで引きはがそうとしないのは、キスが嬉しいから。


学校だし、保健室だし、こんなの絶対だめなのに。




「ねー、王子そっちにいた?」

「いなーい。も~、どこ行ったんだろ。調理実習で作ったケーキ、渡したいのに~」




「……、御影さん、捜されてる」

「いーから、もっとさせろ」

「っ…」



唇が離れた隙に言葉にしても、軽く流されてまたキスされる。

いつの間にか体勢も変わって、御影さんが私に覆い被っている状態だ。



「待、って、……女子、廊下に、」

「ほんとうるせー。黙ってキスされとけ」

「、……んぅ、、」