眠れない総長は眠り姫を甘く惑わす




「あ。でも残念だったね御影くん」

「なにが」

「僕今フラれかけてたのに、御影くんが邪魔しに来てくれたおかげで免れちゃった」

「……は!?」

「あと、みのりちゃんの首筋」



首筋……?

って、あれから毎日つけられてる痕のこと!


咄嗟に首を押えて隠すけど、見られたあとじゃ当然遅い。



「それで牽制(けんせい)してるつもりなら逆効果だよ。僕、そういうの見たら燃えるタイプだから」

「……テメエ」

「じゃあ、またねみのりちゃん。告白の返事は保留ってことにしておくよ」



にっこり笑って、銀くんは教室を出ていった。



「……見たかみのり。あれが銀の本性だ」

「あはは……」



……なんだろう。

色々と一段落ついたはずなのに、波乱の始まりのような気がするのは……。



「みのり」

「う、うん? 大丈夫だよ、なにもされてないから」

「……」

「こ、今度ちゃんと断るし!」

「……はあ」

「ため息!」

「吐きたくもなるだろ」

「……そう、だね」



きっとまた、御影さんの心境は複雑だ。


だったら、私がすることは一刻も早くその気持ちを晴らすこと。