帰って来た御影さんがすぐに救急車を呼んでくれて、けれど運ばれた先の病院でお母さんは死んだ。


私が放置したことは関係のない病死と言われたけど、私はどうしても自分のせいとしか思えなかった。




それから、残された私たちは親戚に引き取られ……


だけどすぐ、2人でそこを出ることを決めた。


親の遺産を使い小さなアパートを借りた私たちは、身を寄せ合うように2人で暮らし始めたんだ。



「私たち、これからどうなるんだろう……」

「大丈夫。ずっと傍にいるから、このまま2人で生きていこう」

「うん………っ、約束だよ……」



私たちは、共に生きることを誓い合った。


幼かったけど、未熟だったけど、本気だった。


傷ついたお互いの心を癒せるのは、私たち以外にいない。


そんな確信だけを胸に、それからはささやかで平凡な毎日を送った。