「出ていけ、この疫病神……っ!!」


ガタン、バシ、ゲシッ───!!


「やめて、御影くんを殴らないで、…!」

「お前なんかいらない、消えろ、死ね!! とっとと出ていけ、ここはお前の家じゃない!!」

「お願いお母さん、そんなこと言わないでっ……!」

「みのり、いいから、」



私の父と、御影さんのお父さん。


愛する人を2人も亡くした悲しみからか、お母さんは日に日に変わり果ててゆき……


そんな母の姿を見ているのが、私はとても辛かった。



それからの毎日はまるで地獄のようで……


どんな目に遭ってもどんな怪我を負っても、他に行く宛てのない御影さんは母の仕打ちに耐え続け、


そして私も、地獄のようなその光景に震えながら耐え続けていた。