眠れない総長は眠り姫を甘く惑わす




銀くんは本当に白夜を裏切っていたんだ。


……ううん、違う。

本当に最初から、鬼炎魔の人間だったんだ。



「どうして……」

「僕が白夜に潜り込んだ目的? そんなの簡単だよ。御影くんをトップから引きずり下ろすため。そのために彼の弱点を探る必要があった。だからスパイとして白夜に潜り込んだんだ」

「……、っ」



首筋を伝っていた指先が、唇に移動した。


人差し指の腹で柔らかさを確かめるように、意味深に撫でられる。



「やめて、…」

「どうして? みのりちゃんが言ってきたんだよ、『やっぱりしてほしい』って」

「、…」



唇に触れていた手が腰に下り、服の中へ入り込んだ。


直に触れられる感触が怖くて、抵抗したいのに手足を拘束されていて動けない。



「御影くんの弱点は、案外簡単に見つかったよ」

「、、…」

「最大の弱点である、『妹』の存在がね」




いもう、と……



そうだ、御影さんにはたった1人の家族、妹がいるって……