眠れない総長は眠り姫を甘く惑わす




「……銀、くん?」



撮れたって、なんのこと、



「これ、気づかなかった?」



サイドテーブルに置いてあるスマホを手に取った銀くんは、聞き覚えのある音を響かせた。


今の音、もしかして───



「動画、撮ってたんだ」

「、…」



動画の……停止音。



どういう、こと、、、



「どうして、そんなこと」

「決まってるでしょ、御影くんに送るためだよ」

「、、……」



ますます思考が鈍くなる。


だって、なんのために、、、



「みのりちゃんのこと、利用させてもらったんだ」

「、…利用……?」

「いや、違うか。利用させてもらうんだ、このあともね」

「、、、、」



銀くんは薄い笑みを絶やさないまま、私に右手を伸ばして……




「おやすみ、みのりちゃん」




視界を(おお)うように目が隠されてすぐ、


鼻先になにかが香った瞬間、私の意識は途切れた───