眠れない総長は眠り姫を甘く惑わす




見とれていることに気づいて、しまった、と、今更目を逸らした。

それでもチラッと視線を戻したのは、恐怖を感じているからか、それとも僅かな興味の現れか。


わからない私を一層混乱させるように、頭に触れていた男の手が私の肩に移動した。




「だからとりあえず今は」

「、…」



「今はこのまま、俺と寝よーぜ」




男は目を逸らさずにそう言って、肩をぐっと抱き寄せた。

距離が一気に近づいて、体同士がピタリと密着。


こめかみの部分に男の鼻先がくっついているから、少しでも横を向けばどうなるかわる。


だから私は、硬直したまま天井を見つめるしかできない。


こんな状況でも傷が痛まないのは、きっと男が気を遣ってくれているからだけど……。



……もう今更過ぎる事実。
私たち、ずっと同じ布団に入ってたんだ。




つまりこれって……

もしかして、『守る代わりに今後お前の体を好きにさせてもらう』とか、そういうこと?


『寝る』って、そういう意味?