眠れない総長は眠り姫を甘く惑わす




思い出に頬を緩めたまま、教室に戻ろうと体を起こして布団を剥いだ。



「みのりちゃん」



そのとき、銀くんが呟くみたいに名前を呼んだから。

ベッドから足を下ろしたところで、私の動きは止まった。



「ほんとはね、みのりちゃんがここにいること、御影くんに連絡しないといけないんだ」

「うん、?」



そうだよね。私になにかあればすぐに連絡。

そういう決まりになっているって、前に教えてもらった。



「でも、ごめん。この間も今日も、しなかった」

「えっ」



この間もって……もしかして、熱が出たときのこと?

じゃあ御影さんは、なにも知らないってこと?



「、どうして」

「……」

「銀くん、どうし、」



ドサッ…



「、…」



天井に、銀くんの姿が重なった。


気づけば私の体は、ベッドに押し倒されていたから。