眠れない総長は眠り姫を甘く惑わす




「……ん」



今、何時だろう。

廊下が少し賑やかだから、お昼休みかな。



「おはよう」



聞こえた穏やかな声のほうに、寝ぼけまなこを向ける。

ぼやけた視界が次第に鮮明になって、すぐ傍にいる人物を確認。



「銀、くん……?」



白いカーテンで囲まれたベッドの傍、イスに座っているのは銀くんだ。

お昼だから起こしに来てくれたのかな。


前に保健室で目が覚めたときは、御影さんがベッドの中にいて驚いたっけ。



「ふふっ」

「ん?」

「あ、ごめん。御影さんと銀くんは、やっぱり違うなと思って」

「え?」

「御影さんなら、そんな風に大人しく座って待っててくれないから。もっとやりたい放題、みたいな」

「……」