なかなか辛辣。


だけど、やっぱり凛音は動じない。


微笑みを浮かべて立っている。


『り、凛音様っておっしゃるんですね。お名前も素敵です。初音さん、お兄様はスタイル抜群でこんなにカッコよくて…見た目は完璧で…それで探偵もされてるなんて素晴らしいじゃない』


『そうかしら。きっと菜摘さんも、湊音お兄様に会えば凛音お兄様がたいしたことないってわかります』


もう…確実に初音ちゃんは湊音さんに憧れてるな。


今までは、こんなにハッキリ言わなかったのに…


急に湊音さんへの想いをアピールし出した気がする。


でも、本当の兄弟だから…


どう頑張っても恋愛は出来ないし、アリスさんっていう彼女もいるから…


初音ちゃんのちょっと切ない恋心…なのかな。


私も凛音への叶わぬ想いをずっと抱えたままだから…ちょっと気持ちはわかる。


『まあまあその辺で…』


私は、苦笑いと共に言った。