煌びやかな宝石のような美人だろうか。それとも野に咲く花々のように心優しい淑女だろうか。駿馬のようにしなやかで健康な人も素敵だ。
 相手が貴族でも町民でも、キャロルは、レオンとの仲を全力で応援するつもりでいた。

「分かったよ。キャロルの好きなように調べたらいい。王城にいる者たちは皆、俺の大好きな人を知っているから、すぐに教えてもらえると思うよ」
「それは助かりますわ。さっそく行ってまいります」
「待って」

 扉に突進しかけたキャロルの腕をとったレオンは、ぐいと引っ張って自分の膝のうえに座らせた。