キャロルの耳がぴくっと動く。
 気に入ってはいるようだが、まだ照れるほどメロメロにはなっていない。

「……ダーリン?」
「!!」
「お姫様?」
「!!!」
「……俺のお姫様?」
「!!!!」

 あと少し。

「俺のかわいくて、大切で、大好きな、この世でただ一人のお姫様?」
「レオン様、嬉しいけれど長いですっ!」

 身もだえするキャロルを抱き締めて、レオンは幸せそうに笑った。