「マルヴォーリオ! たいへんですわ。お兄様は、近くシザーリオ公爵夫人となる女性をお迎えするつもりです。レオン様がそういっておられましたの」
玄関に出たマルヴォーリオは、形のわるい花冠をのせて帰ってきたキャロルを苦笑いで出迎えた。
「そういったご予定はありませんよ、お嬢様」
「きっと、わたくしや使用人には秘密にしてらっしゃるんだわ……。誰にも気づかれずに関係を育むなんて、お兄様もお相手もやり手ね。お付き合いの手口は、たぶん文通ですわ。お兄様のところに、変わったお手紙はきていなくて?」
「そういえば、大きめの封筒が届いていました」
「そ・れ・よ! お相手について、詳しくうかがわなくては!!」
キャロルは、コートも脱がずに兄の書斎に急いだ。
兄嫁となる女性は、一体どんな人なのだろう。
キレイめの美人だろうか、それとも、かわいい雰囲気の人だろうか。
玄関に出たマルヴォーリオは、形のわるい花冠をのせて帰ってきたキャロルを苦笑いで出迎えた。
「そういったご予定はありませんよ、お嬢様」
「きっと、わたくしや使用人には秘密にしてらっしゃるんだわ……。誰にも気づかれずに関係を育むなんて、お兄様もお相手もやり手ね。お付き合いの手口は、たぶん文通ですわ。お兄様のところに、変わったお手紙はきていなくて?」
「そういえば、大きめの封筒が届いていました」
「そ・れ・よ! お相手について、詳しくうかがわなくては!!」
キャロルは、コートも脱がずに兄の書斎に急いだ。
兄嫁となる女性は、一体どんな人なのだろう。
キレイめの美人だろうか、それとも、かわいい雰囲気の人だろうか。



