レオンが、そっと壁灯をともす。
明るくなった小部屋に、飾られていた肖像画の主は。
「わたくし?」
大きな丸額に、キャロルが十五歳になった記念に描かれた肖像画がおさめられていた。
その周囲には、ガーデンパーティーに参加した際に画家に描いてもらった小さな頃のものや、ピアノを弾く姿を写し取ったもの、兄と二人で長椅子に座ってポーズをとっている絵まである。
シザーリオ公爵邸にかざられている絵画と同じものが、なぜか秘密の小部屋の壁を、ぎっしりと埋めていた。
「どうして我が家にある絵画が、こちらにも???」
「セバスティアンに頼みこんで、複製画を作ってもらったんだ。キャロルが毒におかされていた頃、教会に行けない日は肖像画を見ながら無事を祈っていたんだよ。それ以来、どうもキャロルグッズの収集癖がついてしまったらしくて」
明るくなった小部屋に、飾られていた肖像画の主は。
「わたくし?」
大きな丸額に、キャロルが十五歳になった記念に描かれた肖像画がおさめられていた。
その周囲には、ガーデンパーティーに参加した際に画家に描いてもらった小さな頃のものや、ピアノを弾く姿を写し取ったもの、兄と二人で長椅子に座ってポーズをとっている絵まである。
シザーリオ公爵邸にかざられている絵画と同じものが、なぜか秘密の小部屋の壁を、ぎっしりと埋めていた。
「どうして我が家にある絵画が、こちらにも???」
「セバスティアンに頼みこんで、複製画を作ってもらったんだ。キャロルが毒におかされていた頃、教会に行けない日は肖像画を見ながら無事を祈っていたんだよ。それ以来、どうもキャロルグッズの収集癖がついてしまったらしくて」



