レオンと心を通わせた日の夜。
 時計の針が零時をまわる少しまえに、キャロルは、レオンがいる寝室の扉をノックした。
 扉をあけたレオンは、寝る支度をととのえて立っていたキャロルに驚く。

「どうしたの、キャロル。いま、九輪目を持ってそちらに行こうと思っていたんだけれど」
「そちらのお部屋で受け取ってよろしいでしょうか。お話がございます」
「分かったよ。おいで、お姫様」

 寝室は、メインの照明がついていて明るい。
 キャロルと並んでベッドに腰かけたレオンは、恥ずかしそうに視線を泳がせた。

「本音を明かしたせいか気恥ずかしいな。それとも、そう感じているのは俺だけ?」
「わたくしもドキドキしております。心臓がおかしくなってしまったみたいですわ」

 お互いに恋していると認め合ってから、レオンがより一層すてきに見える。
 彼が視界に入るたび、キャロルの鼓動は高鳴ってうるさいくらいだ。