レオンが、この文言全てに、キャロルへの『好き』を込めて、一日三回唱えていたとしたら。

「レオン様の好きの回数が『∞』なのは、ひょっとして――」

 毒に倒れたキャロルを案じて、毎日のように、神に祈りを捧げてくれていたからでは。

(レオン様は、わたくしを好きでいてくださったんだわ)

 今はどうだか分からない。
 けれど、昔は、たしかにキャロルを好きでいてくれた。
 思いを伝え合ったことはないけれど、キャロルとレオンは両思いだったのだ。

「……うれしい……」