キャロルは、お辞儀から復帰するなり、水晶に触れていたニナの手を、両手でむんずと掴んだ。

「さっそくですが、お教えください。レオン様とは、どんな風に愛を育まれたのですか? 出会ってから何度めで告白なさいましたの。それとも、レオン様の方からでしょうか? 普段は、どういった形でデートなさっているのですか。わたくし、わりとレオン様と一緒に過ごす時間が長かったのですけれど、少しもそんな素振りは見えなかったので、不思議だったのです。はっ、まさかお家デートですか!? ニナさまのご自宅はどこに???」
「離して!」

 息継ぎもせずにまくし立てると、ニナに手を振り払われた。
 その拍子に、ヴェールが落ちて、小ぶりな頭があらわになる。

 ふわっとニナの頭上に浮かんだ数字を見て、キャロルは悲鳴にも似た声を上げた。

「こ、これは!!!」