目で見ていないから分からない。熟れて開ききった花びらや、青い蕾を渡されても、キャロルは抵抗らしい抵抗もできない。
 何もかもすべて、レオンにされるがまま。そう思うと、緊張する。

 頑張ってじっとしていると、近くでふっと微笑む気配がした。

「そうしているのも可愛いけれど……危ないよ。俺みたいな男のまえで、目を隠したりしたら」

 手に触れていたレオンの指先が、辿るように腕をのぼり、首筋をなでていく。
 まるで、柔らかな羽根で体をなぞられているみたいだ。

「??? レオン様、くすぐったいのですけれど……」
「うん。そうなるように動かしてる」
「?????」