『なんだ……急に、眠く……』

 つづけて、ぽさっと布団が音を立てる。キャロルは、レオンの寝室につながる扉をそうっと開けた。

 豪奢な寝台のうえで、レオンは眠っていた。

 下りた目蓋は形よく、長い睫毛が肌に影を落としている。
 座った姿勢から倒れ込んだようで、脱力した足が床についている。
 耳を澄ませば、健やかな寝息が聞こえた。

「~~~!」