朝――いつものように窓を開けて、外の空気を取り入れていると向かいから元気な声が聞こえてきた。
「おはよう、ジョンっ」
「……はいはい、おはようございます」
すでに窓枠に足を掛けて待機していた美咲は身軽に俺の部屋へ入ってきた。
「どうして、そんな挨拶しか出来ないかなあ、ジョンは」
不満そうに俺の顔に手を添えて唇を尖らす美咲。
「別にいいだろ? 寝起きはいつもこうなんだよ」
「それなら……目、覚まさしてあげる」
言うが早く俺の顔に近づいてくる美咲の顔、次いで塞がれる唇。
昨日よりも長く、より熱く、そう感じる時間が心地よかった。
「……目、覚めたでしょ?」
「あ、ああ……」
少し赤く染まった頬を向け、俺を見つめる美咲は満足そうに頷いていた。
「それよりも、早く着替えないと学校に遅れるよ。ほら、早く早くっ」
俺の背中を押して促す美咲に苦笑しながら、制服を手に取って着替え始めた。
無論、うしろから悲鳴に近い声が聞こえて部屋から飛び出していくのを吹き出すのを我慢しながら見ていた。
「そんな事ばかりしてると、おはようのキスはジョンにしかしてやらないんだからっ」
「つまり、『ジョン』とするのはスキンシップって事か?」
「そ、そうよっ。洵とおはようのキスをしてるんじゃないからね。これはご主人様からの愛の証よ」
そんな声が廊下から聞こえてきてとうとう我慢できずに吹き出していた。
「な、なんで笑ってるのよっ」
「俺は美咲とキスがしたいんだけどな……。『洵』とはしてくれないのか?」
「もうっ、ジョンのばかっ」
俺と美咲の関係もどこか変なのは分かっているが今はこのままでもいい。
俺は美咲の良き幼なじみで飼い犬って事で……しかし、いつかは俺の気持ちを伝えたいと思っている。
「絶対に、洵にはしてやらないんだからねっ」
ただ、俺の予想とはどうにも違う方向に進んでいる気がしなくないけど、これはこれで楽しいからいいとするか。
「ほら、急いでよ――ジョンっ」
「はいはい……今行きますよ、ご主人様」
もう少し、『ジョン』で頑張っていくとしますかね……。
「おはよう、ジョンっ」
「……はいはい、おはようございます」
すでに窓枠に足を掛けて待機していた美咲は身軽に俺の部屋へ入ってきた。
「どうして、そんな挨拶しか出来ないかなあ、ジョンは」
不満そうに俺の顔に手を添えて唇を尖らす美咲。
「別にいいだろ? 寝起きはいつもこうなんだよ」
「それなら……目、覚まさしてあげる」
言うが早く俺の顔に近づいてくる美咲の顔、次いで塞がれる唇。
昨日よりも長く、より熱く、そう感じる時間が心地よかった。
「……目、覚めたでしょ?」
「あ、ああ……」
少し赤く染まった頬を向け、俺を見つめる美咲は満足そうに頷いていた。
「それよりも、早く着替えないと学校に遅れるよ。ほら、早く早くっ」
俺の背中を押して促す美咲に苦笑しながら、制服を手に取って着替え始めた。
無論、うしろから悲鳴に近い声が聞こえて部屋から飛び出していくのを吹き出すのを我慢しながら見ていた。
「そんな事ばかりしてると、おはようのキスはジョンにしかしてやらないんだからっ」
「つまり、『ジョン』とするのはスキンシップって事か?」
「そ、そうよっ。洵とおはようのキスをしてるんじゃないからね。これはご主人様からの愛の証よ」
そんな声が廊下から聞こえてきてとうとう我慢できずに吹き出していた。
「な、なんで笑ってるのよっ」
「俺は美咲とキスがしたいんだけどな……。『洵』とはしてくれないのか?」
「もうっ、ジョンのばかっ」
俺と美咲の関係もどこか変なのは分かっているが今はこのままでもいい。
俺は美咲の良き幼なじみで飼い犬って事で……しかし、いつかは俺の気持ちを伝えたいと思っている。
「絶対に、洵にはしてやらないんだからねっ」
ただ、俺の予想とはどうにも違う方向に進んでいる気がしなくないけど、これはこれで楽しいからいいとするか。
「ほら、急いでよ――ジョンっ」
「はいはい……今行きますよ、ご主人様」
もう少し、『ジョン』で頑張っていくとしますかね……。