3ヶ月前
「波瑠」
後ろから名前を呼ばれた。後ろを振り向くと目が潤んでいる雫がいた。
「どうしたの?」
そういうと、彼女は泣いてしまった。
そして、言ったのだ。
「死にたい」
と。
俺は思考がついていかなかった。何があったのか、しっかり聞かなくてはと思った。
「大丈夫?一回落ち着こう」
そう言っても彼女は何も言わなかった。ただ、泣いているだけ。
少しして涙が枯れたとき彼女が声を出した。
「ごめん…ごめん…ごめん」
謝っているとわかるのに結構時間がかかった。同じことを何度も言われて本当に謝りたいと思っていることがわかった。
「大丈夫だけど…何があったの?」
何があったか聞かなくてはと思って俺は聞いた。
「し…にたい…の」
それは十分わかったのに。本当に死んでしまうようで怖くなる。だから、もう言うのはやめてほしい。
「そうじゃなくて、なんで死にたいの?」
「それは…」