再び小説を読み始めてしばらくすると
周りが静かになったのに気がついた。


先ほどの男達の気配が感じられず
確認するのに顔をあげた。


『ッ!』


「………………。」


先ほどまでいた男達は
どこにも見当たらなくて
代わりに昌行が座っていた。


「………………。」


『……………………。』


麗は驚いてしばらく
昌行を見つめていた。


「…そんなに見るな。」


『いや…えっ?!
何でいるんですか?』


昌行は何もなかったように
そこに座っていた。