電車が来るまで時間あるからと
ベンチに座ってカバンから小説をだし
読み始めた。


「ねえー君さー!」


『………。』


「ねえーシカトしないでよ。」


「ねえ!ねえ!
これから俺達と遊ぼうよ!」


周りの音が気にならないほどに
小説にのめり込んでいた。


それでもあまりにもしつこいので
仕方なく顔をあげると
両脇と目の前に男がいて
覗きこんできた。


「やべ!めっちゃ美人!」


「今日当たりじゃね!」


「ねえ俺らと遊ぼうよ!
絶対に楽しいって!」


下手に返事をするとやっかいなので
再び無視をすることに決めた。


『…………………………。』