扉を開けると好機の眼差しが
降り注がれてきた。


その中で麗はある人物を見つけた。
姿を変えても彼だと直ぐに分かった。


『ま…さ……ゆきさん』


ステージ上の二人が
いきなり怒鳴り出したので
全校生徒はそちらに視線をうつした。


すると眼鏡を外し
整えていた髪型を無造作に崩した。


「えっ!ちょっとまって!」


「お前ら……なんで!」


生徒達が一斉にざわつき始めた。


ステージには普段の姿の
佑介と昌行が立っていた。