「"出るの遅い。"」


『えっ!』


電話越しで聞こえてくる声が
横からも聞こえてきて
麗はとっさに横を向いた。


「よ。」


「麗ちゃん久しぶり」


『…昌行さん。佑介さん。』


そこには昌行と佑介がいた。
そして麗を挟む形でベンチに座った。


麗のところへ向かって来ていた
男達は彼らを見て引き返していった。