《瑞area》


私はそこから動けなかった  声も出なかった・・
なんで?
っと、え? 二度と? 木崎くんの・・
・・声    ・・聞けないの?

えっと。ソレはダメでしょ・・
それじゃ・・ダメなんだよ?
それだと・・・困るっ・・




  ・・次の日。


「う!!」

っ・・!?

このだだっ広いキャンパスの中で、なんで会っちゃうワケ??
目の前には木崎くん・・と、その隣にはキレイな子がいて・・私の隣には、静がいた

あ!でもチャンスかも!
昨日のコト、撤回してもらお

「きさ・・」私が声をかけようとした瞬間、
「木崎奈津―!瑞が居るのになに、女連れてるのっ??」
いきなり、突っかかっていった静。
わぁ!!ちょっと、静~~
「なに?この人?」
木崎くんの隣にいるキレイな子が答える。
「なっ!!あんたこそ何っ??!!」
静がキレはじめた。ヤバイ、

スッ・・

あ・・

「え?!ちょっ・・」
「奈津~待ってよぉ~」

静の言葉も・・あのキレイな子の言葉も・・
・・私のコトも  ・・無視して
木崎くんは立ち去ってしまった・・・

ホンキなんだ
昨日言ったコト・・
ホントに私とは二度と口きいてくれないんだ
目も合わせてもくれないんだ・・っ
「――――っうっ!!」
「わっ!瑞っ!ちょっと待ってよーっ!!」
木崎くんとは逆方向へ、私は逃げるように走った。



《奈津area》

くっそ~~~っ、目ぇ見られへんっ!
見たら、昨日言ったコト守れへんよーな気ィして・・
あぁ。俺って、こんなに小ちぇー男やったんか?
情けねー・・