この願いは間違っていましたか?

《瑞area》

待ち合わせの喫茶店で、ボーっと時計を見る。
約束の時間から、もう2時間もたってる
こない・・な。
やっぱり、来てくれないんだ・・

そうは思っても、なぜか動くことが出来ず、
5杯目のココアを口にはこぶ。

その時、
ヴァン! とバイクの音が窓の外から聞こえた。
「ん?」 そのほうへ目をやると

――――――――――え???
そこに、バイクにまたがり、こっちを見ている木崎くんが居る。

「わっ!」私は、慌てて立ち上がると、お財布を取り出して、
「すいません、お金ここにおきます!」
と言い、すぐにお店を出た。

ドキドキドキドキ・・
木崎くんの前まで、そんな距離じゃないのに、もう心臓が破裂しそうだった。息も切れてた。

顔をあげる木崎くん。
髪を指で直しながら、真っ直ぐに、こっちを見てる。
久しぶりに見た・・顔。
たった・・たった2日しか会えてないだけなのに。
すごく・・


《奈津area》

たった、たった2日やで。
たった2日しか会うてへんだけで、コレかいな。
なんやっ、すげぇヤバイやんけ俺。

気がついたら、抱きしめとったっ!

「え、あっ///」
瑞の戸惑う声がした。
「遅れてかんにんっ。」
「う、ううん///」
あぁっ、良かったっ!もう居-へんと思おとったっ!
女ぁ、待たすなんて、サイテーや・・

「・・・その・・良かった。」
「え?」
「・・来てくれないんじゃないかと思ってたから。そ、その、あんなコトがあったし、もう」
言葉につまる瑞。
ああ
「アレは俺も悪かったし、かんにんな。」
なんでやろ。この腕ん中に瑞がおるゆうだけで、スゲ、安心してくる。素直になれる。


《瑞area》

・・木崎くん

ダメ。揺らいじゃ・・っ
ちゃんとしなきゃ。
「うん。
あ・・の、」
「ん?」
「バイクは、ダメって言ったよね。」
私は、木崎くんの腕から顔を上げると、そう言って笑ってみせた。
「ー!///く!」一瞬、たじろぐ彼の体を少し押して距離を置き、
「駅の駐輪場に停めて、電車に乗ろ。」そう言うと、

「・・・」
少し、沈黙が続いた後、木崎くんは
「・・そやな。雪も降りそうやし。」と言い、バイクを押しはじめた。


《奈津area》

離れてもうた。いや、離されてもうたんか。
瑞、やっぱ俺んことより、あいつん方選んだんかな。
抱きしめたりして迷惑やったんかな。

は、
なんか笑える・・
こんなん聞いたら、またあの小うるさい静にコケにされそうや。

バイクを駐輪場へ停めたあと、駅で埼玉行きの切符を2人分買って電車へ乗り込んだ。
はぁ。
なんか、席に座った途端、瑞と会えた安心感からか、それとも2日間、何も食べてへんからか?だりぃ・・