この願いは間違っていましたか?

《瑞area》

「あ・・」

ちゃんと待っててくれた

「終わったかぁ?」
ニッ♪  
そう微笑んで。

「・・うん、ごめんね。待たせちゃって」

「会えんかった日ぃ思えば、こんなん、ワケないで。」

そんな嬉しい言葉を言ってくれる

「木崎くん、今日はバイク?」
「そうや。」

んー。バイクは乗ったコトないから怖いし
やっぱり、電車かなぁ・・
グイッ!!
「わぁっ!!???」

そんな事を考えてる私の手を、木崎くんは強引に引っ張った。

「き、木崎くんっ??」
焦る私に、

「行き先行って!ソコまでバイク飛ばすさかい。」

―――――――――えええっつ!!!??

バイクですかぁぁぁ~~~~!!!

「あ、のっ!バイクは、その・・っ」
「?なんや、乗ったコトないんかい?」

「・・・・はい。」

「一度のったら、はまるで♪」
「え・・」
そう、子どもみたいな顔で微笑む木崎くんに、私はまた、見とれてしまった////
「で、ドコ行けばいいん?」
あ。

「・・んと、埼玉。」
「埼玉な!・・・・―――――て!埼玉っ??!!」
「あっ!ごめん!そ、そうです、」
「・・・・」

と・・おい・・よね。
やっぱり、無理だよね。


「ちょぉ、待っとき!」
「え?」
「ココ、動くんやないで?すぐ戻るさかい。」

木崎くんは、何か用事でも思い出したのか、私をその場に残してどこかへ行ってしまった。

はぁ。
ココから・・1時間はかかるもんね
イヤになっちゃった・・かな。

「ねぇ!」

「え・・」

いきなり、後ろから声がして、振り向くと、そこには
沢山の女の子達が・・?
私の事を怖い目で睨んでいる。

「――えっ・・と」

ドン!!
「きゃっ!」
いきなり肩を押されて、後ろにふらつくと、今度は腕を引っ張り上げられる。
「――いたっ!!」
容赦ない力で、腕を捕まれて、思わず、顔を歪めた。

「ブサイクなクセに奈津くんに手ぇ出してんなよっ!」
「奈津くんは涼香のモンなんだから!」
ステレオで、そんなコトを言われまくった。

―――!!こ、怖い・・っ・・
「奈津くんにもう近づくな」

ビチャッ・・


え・・・
頭の上から、なにか落ちてくる
冷たくて・・甘いにおい・・

ジュー・・ス?  ・・・・

「ひゃっ!!!」
両手で頭を触ると、髪が濡れてベタベタするっ!!

えっ、――――――――っつ!!!???
な、なにされたの?

女の子達を見ると、その手にジュースのペットボトル
それを、笑いながら、残ってるジュースごと顔めがけて投げてきたっ!「――ゃぁ―っ!!!」
私は頭から上半身まで、ジュースかけられ、甘いにおいが鼻について、気持ち悪くなった。

「そんなんで、奈津くんに会う気~~?」
「笑えるっ♪」  

「/////――っ!!!」

バッ!!
私は悔しくて・・  恥ずかしくて、その場がら逃げだしてしまった。

女の子達の笑い声が後ろから聞こえて
ホール全体に響きわたってっ!
もう耐えられないくらいの音に聞こえたっ!