Fairytale

新しい大地
激しい地震が去った後、辺りは驚くほど静かだった。
そんな中、俺は淡い光の世界で目を覚ました。
「あれ?死んでない。.....!!あれは!!」と俺は叫んだ。
透き通るような白い肌、漆黒の黒髪。薄い青の翼。間違いない。あれは、セレンだ。ずっと会いたかったんだぞ、このやろう。俺はセレンの 近くに行き大声で呼びかけた。
「おい!!セレン!!起きろ!!」「ん...?」と微かに彼女が目を開けた。「...ッ!プロメテオ!」と彼女は叫んだ。「セレン!!会いたかった!」と俺は叫んだ。「私もあなたに会いたかった!!」と彼女も叫んだ。


「そういえば、私なんで生きてるんだろう....?」と私は呟いた。「たしかに、ここは火山の一角のはずなのにお前は生きている。」とプロメテオも言った。「とりあえず外に出てみましょう!」と私は言い、彼と一緒に外に出た。
「「....わあ!!」」と2人同時に叫んでしまった。何故かというと、プロメテオの住んでいる火山の下に私が住んでいる湖があったからだ。この地震で大きく地形が変わったのだ。「....れからは一緒だな。」とプロメテオが何か言った。よく聞こえなくて、「え?何か言った?」と聞くと、「これからは、一緒だな。セレン。」と言った。一筋の涙が私の頬を伝った。嬉しくて涙が止まらなかった。「おい、泣くなよ。嫌だったなら謝るから。」と彼はオロオロしている。「馬鹿、嬉しいに決まってんでしょ!なんで分かんないの?!私は嬉しいんだよ!だって、ずっと好きな人と一緒に居られるんだもん。」もうヤケだ。鈍感すぎる彼にはこれぐらい言わないと分かってくれないのだ。
彼の方を見ると、これまで見てきた彼の表情の中で1番の照れ顔だ。顔をこれ以上にほど真っ赤にさせている。けど、それも束の間で、
「言ったな?覚悟しろよ。一生離さねえから。」と彼は私の耳元で仕返しをして来た。今度は私が真っ赤になる番だ。後から聞いた話だが、何故アクアとプロメテオが仲良くなったのか。それは、プロメテオが私のことを親友であるアクアに相談していたことがきっかけだそうだ。これで誤解が解けた。私はスッキリした気分だった。