Fairytale

「待て!」と俺は叫んで、彼女の腕を掴もうとしたが俺の手は空を切った。完全に嫌われた。もっとちゃんと話せば良かった。そのまま告白すれば良かった。後悔が波のように来ては引く。そもそもそちらが勝手に誤解するのが悪いだろうなどと思ってみてもやはり自分が悪いのだ。こんなことになるならさっさと告白すれば良かった。と俺はひたすら今までの自分の行いについて反省していた。

ゴゴゴゴゴ....ビービービー!!地熱発電システムの警告音で俺はハッと顔を上げた。間違いない。何かが起こっているのだ。この地底のどこかで。俺は原因を確かめるべく地下へ続く階段を降り始めた。

今、地面が揺れた気がする。私の勘は確かだ。これは相当酷いやつが来る。私は避難するために自分の湖へ急いで戻った。

俺は地下に着く前にある異変に気付いた。地面が微かに揺れているのだ。これはまずい。急いで元来た階段を上ろうとしたが、つっかえてコケた。俺はそのまま地下に閉じ込められてしまった。「おおおい!!誰か!!助けてくれ!!」力の限り叫んだが、誰も来なかった。