甘い言葉を吐く嘘つきなその唇に
噛みついて キスするけれど
心がついていかないんだ

それが悲しくて 一筋頬を伝う涙

答えてくれない 冷たい唇
ぬくもりが感じられなくて
切なさがこみ上げた

どう考えたって これは一方通行の恋
最悪って言葉がお似合いの 苦い恋
伝わらないってわかってる
でも今だけ少しだけ 言い訳をして
君に触れる

震える睫毛が涙で濡れる
どうして 迷う?
どうして 求めてはくれないのか?
君の心がわからないのが苦しくて仕方がないんだ

お互いが緊張していることだけはわかった
優しいんだ
お前も俺も

だから 決めたんだ
俺から手を伸ばすって この一瞬に決めたんだ
お前の優しさに寄り添うのもいいけれど
俺はやっぱり独り占めしたいよ

わかっているのか?
お前のその選択はもう後には戻れない
いいんだな?
俺は迷わない。お前から手を伸ばすように時間をかけたんだ
お前は知らないかもしれないが

賽は投げられた

背筋がぞくぞくする
恐怖と期待が入り混じって抱えきれない感情があふれ出す

温度がない触れ合いなんてあるのだろうか?
少なくても俺は今
この15秒後の未来から逃げたくて仕方がない