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「「「お疲れ様でしたぁ〜!」」」



結局貸出時間ギリギリまでバスケしていた私たちは、管理人さんにやや急かされながらも体育館から退出し、駅前に移動した。


ちらほら、同じような数十人の集団が目に入る。どうやら大学生の溜まり場としてよく利用される駅らしい。


「んじゃ、アフター来れる人は残ってくださーい」


幹事らしき先輩の声を合図に、数人がパラパラとお疲れ様〜と手を振って帰っていき、逆に残る人はその先輩の元に集まっていく。


なるほど、こういう感じね。



んー、20人くらいは残りそうだなぁ。



道中1人ぼっちになるのは嫌だし、1年生の女の子と話したいなぁとキョロキョロ辺りを見回すと………。




華麗なプレーをしていたあの子が目に留まった。



「わぁ…」



シアーシャツに、ハイウエストジーンズ。無駄に飾らないシンプルなメイク。サラサラの黒髪は今は下ろされている。



つまり…とっても大人っぽい。



思わずじーっと見つめてしまうが、隣の子と喋っているようで、こちらには気づかない。


…いいなぁ。



私もあの子と喋りたいな。