そう言って入ってきた湊人に僕ははがされる。湊人の方が力が強いからすぐにぺろっと。

 まあ力だけなら僕よりも雅ちゃんの方が強いんだけど。(身長は僕の方が大きいから動かすのが大変らしい)

 それにしても湊人ってかっこいいし優しいしイケメンだしどう考えても携帯小説のヒーローになりそうなんだよな。

「っていうか湊人、お見合い、今日じゃなかった?」
「お見合いって言っても恋人と正式に婚約するだけだから大丈夫」
「ふうん。さすが大変ですね。一流企業如月カンパニーの社長息子!」
「社長になるのは兄さんだから俺はなんにも。結婚も好きなようにできるからね」

 湊人は元から恋人がいて(前にあったけどすごく女の子って感じでほわほわしてかわいかった。もちろん雅ちゃんの方がかわいいけど!)その恋人の家もいいところなので婚約とかは結構楽に進んだらしい

 こんなすごい人たちと離しているとわかるだろうけど僕も風霧財閥っていう財閥の息子だ。まあ兄と妹がいるから自由にやらせてもらってるけれど。

「それより蒼は課題終わったの?」
「そのですね、意味がわからなくってね、雅ちゃんー!教えてくださいー!」
「はいはいわかったよ。しょうがないなあ」