「で、蒼はあとどのくらいでお菓子全部完成する?」
「あとこの生クリーム乗せるだけ。一回試食しよ!」
「はーい」

 お菓子を机の上に並べると、みんな寄ってきて座る。そして思いのままにお菓子を取って、いただきますと声をかけた。

「ん、おいし」
「懐かしい味とか定番のが多くていいね」
「ありがとう! あ、雅ちゃんが今持ってるのは自信作」

 そんな褒め合いをしながらぱくぱくと食べてお茶を飲んでいくと、トントンと扉がノックされる音が聞こえた。

「雅様、旦那様がお呼びです」
「…はい。じゃあ、行ってくる」
「うん」