「ふぁ~」

月曜の朝、部活の朝練があるため私は早くに学校へ来ていた。

私の学校は外から部室に行けて部室から校舎に入れる道がある。
基本的に私は外から部室に行き、部室から外履きに履き替えてから玄関に行き内履きに履き替えて生活をしている。


朝練が終わり、始業時間が近づいてきて玄関にもちらほら生徒たちが登校してきた。

「おはよー」
「おはよー」

下駄箱を開けて内履きを取ろうとしたら手紙が入ってた。
「バタンっ」
反射的に閉めてしまった...

「なに?いまの」
周りをキョロキョロみてからもう一回名前を確認してから開けてみた

そこには私の名前が入ってる手紙があった
「私あてだよね?」
封筒には私の名前が書かれていて私宛だということが分かった。
とりあず封筒をカバンにしまい教室に向かった。

「ふう!おはよ」
「もっちゃんおはよー」

私は"八神 楓彩"、今挨拶してくれたのが、親友の"大道寺 杏子"だ。

「朝からお疲れ」
「ありがとー」
「ほらっ王子様きたよ(笑)」
「えっ!?うそ」
「私が来てるんだから当たり前じゃん(笑)」
「あ、そっか」

もっちゃんは王子様2人と幼馴染で、その1人と付き合ってる。

この学年には王子様と言われているひとが2人いる。
1人は"有谷 柊" もう1人は"椿原 君尋"だ。

有谷 柊ともっちゃんは付き合っている。

キーンコーンカーンコーン

「チャイムなったから席戻るね。」
「おっけー」

席について先生が来ていないときに下駄箱に入っていた封筒を確認した.

「差出人はだれだろ?…"椿原 君尋"…噓でしょ」

とりあえず内容を読んでみた。

(いきなりの手紙で驚いたかもしれないけど、この手紙は八神宛で間違いないから。
俺、八神と友達になりたいんだ。
ほんとは直接言えたら良いんだけど、クラス違うし、なかなかタイミングがなくて、
ももにも頼んでるんだけど、直接しろって怒られちゃって…
なので手紙を書いてみました。
これ俺のIDとの番号、よかったら登録して連絡くれたらうれしい。
"椿原 君尋")

下にLIMEのIDが書かれていた。

これは追加して連絡した方がいいのかな…?
私はプチパニックを起こしていた

先生が来てHRも終わり1限が始まるまでの休み時間になった。

私はもっちゃんのところへ行きさっきの手紙を見せた。

「もっちゃん!ちょっとこれ!読んで!」
「なにこれ」
「いいから!はやく!」
……
「ねぇこれは夢かな?」
「ほっぺつねってみな?」
私は言われた通り頬をつねってみた。
「(むぎゅ)いたい」
「じゃあ夢じゃないね」
「今携帯持ってる?」
「カバンに入ってるけど電源切ってるよ。」
私は、基本的に学校にいるときは電源を切ってカバンに入れてる。
「じゃあ2限終わったら電源入れて、追加しな?」
「でも、一応携帯禁止じゃん?」
そうなのだ、この学校は携帯を持ってきてはいけないのだ。
みんなこっそり持ってきてはいるけど、見つかったら1週間没収される。
「それに、もし追加しても椿原君が携帯をいじってるとも限らないし」
「それは大丈夫だよ。きっと待ってるから」
「なんでそんなこと分かるのよ」
「尋くんが連絡取りたがってることを知ってたからね」
そういえばそんなこと手紙にもかいてあったな。
「そろそろ先生来るから2限終わりにね」
「わかった」

頭の中には、さっきのことで頭がいっぱいで、全然授業に集中できなかった。

2限が終わり、休み時間。
もっちゃんが私のところに来た。

「ほら、早く携帯電源いれて」
「ちょっとまって、今やるから」
私はカバンの中で携帯に電源を入れた。
LIMEを開き、手紙にあったIDを入力して、もっちゃんに合ってるか確認をしてもらった。
「これであってる?」
「うん、大丈夫。本人のだよ」
「じゃあ、追加するね」
追加をして、メッセージを入力した。
「もっちゃん、これで大丈夫かな?」
「大丈夫だよ。送っちゃいな」
覚悟を決めて、私はメッセージを送った。
「ふぅ~、疲れた(笑)」
「お疲れ(笑)」
変に緊張をしていて私は疲れた。

授業が始まりそうだったため、私は急いで機内モードにしてカバンにしまった。
「そろっと授業が始まるから席戻りな。」
「そうだね。後でまた来るね」
「うん」

私は、返信が来ているかそわそわしてしまい、授業に集中できなかった。

授業が終わり、先生がいなくなったのを確認して携帯を確認した。

[登録ありがとう。これからよろしくね。
よければ今日一緒にお昼食べない?
ももと柊と一緒に]

えっ…

「よかったじゃん!行こ行こ!」
「うわぁ!もっちゃん!?」

いきなり声をかけられてびっくりした。

「ほら返信しなよっ」
「ちょっと待って、無理、一緒にお昼なんて死んじゃう」
「大丈夫だって、私が隣にいるし」
「絶対?」
「絶対」
もっちゃんが隣ならと緊張はするけど
「わかった、場所はどうする?」
「いつものところでいいんじゃない?」
「そうだね」
私は、一緒に食べられることと、場所を決めて返信をした。

「今日の授業全然集中できないんだけど、どーしよ」
「まぁ何とかなるよ」
それから3.4時間目と授業をやりお昼休みになった。

「もっちゃんどうしようめっちゃドキドキしてきた」
「大丈夫だって(笑)」
「あ、いた」
「やっほ、早かったな」
私はもっちゃんの制服の裾をにぎった
「うちらの方が教室から近いからね」
「2人とも座れば?」

私たちは階段の踊り場で向かい合う形で座った。

「八神、いきなりあんな手紙あってびっくりしたよな?ごめん」
「いや、だ、大丈夫。ありがとう」
「尋くんふう極度の人見知りだからね(笑)」
「ちょっともっちゃん!」
私は、椿原の顔が見れなくてちょっとうつむいて返事をしたらもっちゃんにばらされた

「そうなの?」
「う、うん。でも、もう大丈夫(ニコッ)」
「そ、そっかならよかった」
「尋くんよかったね?」
「べ、別に。ほ、ほら早く食べないと時間なくなるぞ」
椿原が急に慌ててご飯を食べ始めた
「私たちも食べようか」

「もっちゃん椿原君どうしたの?」
私たちも食べはじめた
私はもっちゃんに椿原君が慌てた理由を聞いてみた
「んー?ふうがかわいいって話♪」
(ごほっ)
「ちょっと椿原くん大丈夫?
もっちゃんそんな話しなかったじゃん」
「ももいじりすぎ(苦笑い)」
「ごめんごめん」
なんかもうわかんないや
私はご飯を食べ進めた。

「この場所誰も来なくていいな」
ご飯を食べ終わってゆっくりしてた時に柊君が言った。
「いいでしょ♪ふうとたまたま見つけたんだ~」

「君尋~今度からここで食べない?ももたちいい?」
「いいなそれ」
「私はいいよ。ふうは?」
「私もいいよ。基本的に私は教室で食べるからのんびりできると思うよ」
王子様達はお昼でものんびりできなさそうと思って答えたら
「もも八神は鈍感なのか?天然なのか?」
「どっちも!かわいいでしょ(ぎゅー)」
なぜかもっちゃんに抱き着かれ有谷君にはあきれられた
「八神たちもここで食べようよ」
「え?だって私がいたらゆっくり食べられなくない?」
「それは(キーンコーンカーンコーン)」
椿原くんが何か言おうとしたときにチャイムが鳴った
「チャイム鳴っちゃった。もっちゃん次なんだっけ?」
「確か選択だった気がする」
「選択かーごめん移動しないとだから先に行くね?明日からここ使っていいからー」
私は急いでその場を後にした。

その時あの場では
「「どんまい」」
椿原君が2人に慰められてた。